売却前にチェックしたいキャブレターの変色や燃料滲み
当ページはこれから愛車を手放す方で
「売却する愛車のキャブレターの状態が悪い」
「査定前にキャブレターのどこの部分をチェックすればいいか知りたい」
そんな方に向けて書いています。
排ガス規制の強化によって、多くの車両がインジェクションタイプとなりましたが、基本的に中古バイクの多くはキャブレター方式になるかと思います。
そこで今回は、売却前にチェックしておきたいキャブレターの状態と査定額の関係についてお伝えします。
また当サイトでは各個別ページで減額対象部分について詳しく解説しています。 査定時に無駄に減額されないためにも以下のページを参考に愛車の点検を行ってみてください。
また、愛車の準備が済んだ方は以下の流れに沿って売却先選びに進んでもらい、手っ取り早くおすすめの売却先を知りたい方は以下のリンクからご確認ください。実際にNEXCO編集長が愛車を売却したときの感想をまとめています。
変色したキャブレターはマイナス評価
査定時に査定士やメカニックがキャブレターをチェックする場合、ポイントはキャブレターの変色とオイル滲みの2つですね。
全体的に綺麗なバイクの割りにキャブレターが茶色く変色している場合、キャブレターのオーバーフローが疑われます。
もしお乗りの愛車のキャブレターの変色が著しい場合、フロートチャンバー内の油面の高さが狂っている可能性が考えられます。
また、走行距離の多い車両や低年式の車両の場合、キャブレター内のゴムパーツの劣化によって燃料が滲んでいるケースも目立ちます。
キャブレターの分解清掃のできる方なら、査定前にキャブレター清掃を兼ねて消耗部品の交換をお勧めします。
インテークマニホールドが原因の場合も…
エンジンのふけ上がりがスムーズでない場合、まずはプラグの異常やキャブレターの問題が考えられます。
ただ、中にはインテークマニホールドの劣化によってひび割れや亀裂が生じ、混合気にばらつきが生じてしまっている場合もあります。
中には標準装備されたインテークマニホールドに問題があって、対策部品に交換する必要のある車種も少なくありません。
もしプラグやキャブレターに問題がないのに急激に吹け上がりが悪くなった場合、まずインテークマニホールドの状態を疑った方が良いかと思います。
査定ではエンジンの回転具合もチェックされる
とはいえ、売却時の査定交渉においてキャブレターやインテークマニホールド外観からチェックすることは難しい面もあります。
大抵の場合はエンジンを始動させ、スロットル操作を行い、エンジンの回転具合をチェックされます。
スロットル操作に対して吹け上がりがもたつく・・・または上昇した回転数がスムーズに戻らない場合、キャブレターやインマニに問題があると判断されます。
キャブレターやインテークマニホールドのメンテナンスに自信がない場合は、査定前にタコメーターでエンジンの回転が得をチェックしておいた方がいいでしょう。
また、キャブレターのスロージェット側が詰まっている場合、走行中にアフターファイアが生じやすいのでそのあたりも点検しておいた方がいいでしょう。
査定前にキャブレターの分解洗浄でジェット内の目詰まりを解消
前述したようにキャブレターは、ジェット類のように小さなパーツで構成されたデリケートな部分です。
そのためエアクリーナーやフィルターで、ろ過しきれなかった小さな異物が不調を引き起こします。
燃料も充分、燃料コックも開いているのにガス欠症状の場合、まずはキャブレターの状態を疑ってみたほうがいいですね。
メンテナンスに自信のない型の場合、いきなりキャブレターをバラさずに、まずはドレンコックにたまった異物や水分をチェックしてみてください。
頻繁にエンジンを掛けているバイクの場合常に新しいガソリンが流れます。しかし保管期間が長い場合タンク内でガソリンが劣化しフロート室内で錆や腐食 が発生します。
結果として フロート内に汚れや水分異物が溜まってしまいキャブレターを詰まらせます。
もしキャブレターのドレンコックから汚れを取り除いてもキャブレターの調子が治らない・・・そんな場合キャブレターの分解洗浄をお勧めします。
4気筒やV 型2気筒の場合、それなりの手間がかかりますが、基本的にサービスマニュアルを用意すればそれほど大変な作業でもありません。
キャブレター洗浄の手順
まずはタンクシートサイドカバーを外し、場合によってはエアクリーナボックスも外してしまった方が作業はしやすいかと思います。
キャブレターがはっきりと確認できたら、次はガソリンホース、スロットルケーブル、チョークケーブル等も外してください。
また、作業前に必ずキャブレターのドレンコックを緩めてフロート室に溜まったが燃料は抜いておくのを忘れずに。
基本的な作業は同じですが、車種によってキャブレターの取り付け方法や取り付け位置も様々です。必ずサービスマニアルに従って作業を進めてください。
そしてキャブレターが無事取り外せたら、内部に付着した錆や腐食溜まった汚れをしっかりとウエスでふき取ってください。
特にニードル類はデリケートな部分です。
キャブクリーナーやエアダスター等で丁寧に洗浄してください。
サビやゴミなどで穴がふさがっている場合は用意しておいた細い針金等で除去してあげてください。
また、その際に注意してもらいたいのは、パイロットスクリューやエアスクリューの回転数です。 復旧後に調整できる車種もありますが後から調整できない車両も中にはあります。
目一杯締め込んだ状態から何回転戻せばいいのかはサービスマニュアルを参考にしてください。
メインジェットやスロージェットに詰まった汚れを取り除き、各ニードル類も戦場が終われば再び組み立てて復旧作業になります。 このときインシュレーターへの取り付けにはとくに注意してください。
せっかくフロート内がキレイな状態でもこの部分でエアを噛んでしまうとキャブレターの状態は最悪となります。
キャブレターの復旧作業が終わったら必ずエンジンを始動させ、吹け上がりや回転数の戻り具合を確認しておきましょう。