査定時に減額されやすいスパークプラグとラジエター
当記事はこれから愛車を手放すオーナーさんで
「売却予定の車両のプラグの状態が良くない」
「査定前にラジエター関連でチェックされる部分を知りたい」
そんなオーナーさんに向けて書いています。
今回は、査定時のエンジンの始動性や吹け上がりに大きく関係するスパークプラグの状態と査定時のチェックについてお伝えします。
プラグ以外の部分の査定額への影響については以下の記事も合わせて参考にしてみて下さい。
また「すぐに相性売却される方」、「手っ取り早く売却先を知りたい方」は以下の流れに沿って売却先選びにスタートしてください。
査定前に必ず交換しておきたいスパークプラグ
まず大前提として、スパークプラグは消耗品の一部だということを頭に入れておいてください。
一般的に2スト車では3000km程度、4スト車では5000km程度が交換時期だといわれています。
中には1万キロ近くもプラグ交換されてない車両もちらほら見られますが、電極が減っているようなプラグや先端部が溶けているプラグの場合本来のパフォーマンスを発揮できません。
エンジンの始動性や吹け上がりにも悪影響を与えます。できれば査定前には一度プイラグキャップを外して点検し、必要であればプラグ類の交換しておいた方が良いかと思います。
基本的にスパークプラグは使っているうちにカーボンやオイルが付着し、徐々に火花の飛びが弱まります。 交換せずとも定期的に取り外して点検と清掃が必要な部品なんですね。
先端部の電極の磨耗が限界を超えていない場合、ワイヤブラシやウエスによって付着したカーボンやオイルを除去することで、ある程度のパフォーマンスは取り戻せます。
また、プラグの状態によってエンジンがカブリ気味・焼けすぎといった症状が確認できるので、必要に応じてプラグの熱価を変えてみることもお勧めします。
ただし取り外したプラグの電極が極端に減っている場合は、確実に交換が必要です。そのまま放置したところで査定士が発見すればそれなりの減額となってきます。明らかに摩耗している場合、事前に交換しておいた方が得策といえるでしょう。
査定時にラジエターでチェックされる部分
水冷バイクにとって重要な役割を持つラジエターは、当然ながら査定時にも厳しくチェックされます。
大きく分けてラジエターでチェックされる部分は以下の項目となります。
- 事故歴や転倒歴によるラジエター本体の変形
- コアのつぶれ具合 ラジエターとエンジンを連結するウォーターホースの状態
- クーラント液の残量
ラジエター本体の変形破損
ラジエター関連の大きな減額対象と言えばラジエター本体の変形破損です。
通常の走行において、コアは潰れることはあっても、ラジエター本体が変形したり損傷することはありません。 何らかの事故や転倒歴が疑われます。
コアの潰れ
また、多少のコアの潰れは大きな減額とはなりませんが、常識を超える範囲でつぶれている場合は冷却効果の面からも減額となってきます。
同様に泥や異物が詰まっている場合、ラジエター本来の効果を発揮できずにオーバーヒートの原因となりますのでご注意下さい。
多少のこのつぶれはマイナスドライバーで修正ができますし、「フィンに詰まった泥や異物は古い歯ブラシ等で洗い落とすことができます。ぜひ査定前にお試し下さい。
中には、高圧のスチーム洗車機等でラジエーターを洗浄する方もいますが、潰れやすいコアの場合水圧で破損してしまうケースもあるのでご注意ください。
クーラント液の残量
基本的に水冷エンジンの冷却水は密閉されているので減ることはありません。 にもかかわらず、冷却水が大幅に規定値を下回っての場合は、何らかの原因を疑ったほうがいいでしょう。
冷却水が減る原因としては、冷却水が沸騰したことにより蒸発したパターンと、ラジエターまたはウォーターホースに何らかのトラブルがある場合が考えられます。
具体的にはウォーターホースに亀裂が生じているケース、またはウォーターポンプのシール類が劣化して冷却水がじわじわ漏れているケースもあります。
どちらにせよゴムパーツや樹脂パーツシール類の劣化が主な原因です。
放置したまま走行すれば、完全なオーバーヒート状態になってエンジンは焼き付きを起こして最悪の場合、査定のつかない車両となります。
定期的に冷却水のリザーバータンクの残量をチェックして、減りが早い場合は何らかの対応が必要となってきます。
購入から10年以上が経過した車両の場合、大抵はウォーターホースを止めるバンド類が緩んでいたり、ウォーターホースの端部に亀裂が生じていることが大半です。
目視してヒビや亀裂が生じている場合、または実際に手で触れて新車当時の柔軟性が失われている場合、ゴムや樹脂の劣化が進んで硬化した状態です。
些細な衝撃でも冷却水の漏れに繋がりますので早めの交換をお勧めします。